青涙
「おおー魔王。お前も昨日誕生日だったんだって?」

変人がコクリと頷く。

「なら、誕生日プレゼントあげないとな」

そう言うと平太は私にもあげた

気持ち悪い笑顔を見せる。

「その…うっ…気持ち悪い…うっ…笑顔止めなって、嬉しく…うっ…ないから」

「魔王、嬉しいよな?」

「………」

「ほら、嬉しく…うっ…ないって」

「嬉しくないって言ってないだろ」

「嬉しいとも…うっ…言ってないでしょ」

「…何で嬉しくないんだ?」

「笑顔が…うっ…気持ち悪い…うっ…からだよね?」

変人がコクリと頷く。

「そうって!!」

「気持ち悪いって言ってないだろ」

「言ってないけど、頷いたでしょ!!」

「見てない」

「見てたでしょうが!!!」

「いや、俺は魔王の後ろの方見てて」

「後ろってどこよ!!」

「あそこかな?」

平太が指さした方向を見る。

「なんもないですけど?」

「なんもないよ」

「ねぇ、認めたくないだろうけど…。
その笑顔は気持ち悪…」

「那子からは誕生日プレゼント何もらったんだ?」

「抱…」

「あげてないよ!!」

「何であげてないんだ?
誕生日って知ってたんだろ?」

「それは…」
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