肉食系御曹司の餌食になりました
雪とガラスのマリアージュ企画について、智恵は感謝してくれる。
私がいなければ、支社長に弾かれていただろうと信じているみたい。
いつもなにかを企んでいそうな支社長でも、私で遊ぶためだけに、多額の経費を使ったりしないはずで、智恵の企画がよかったのは確かなのに。
もし仮に智恵の言う通りだったとしても、発案者として名前を載せられるだけで、その後の展開にほとんど関われずにいるのに、それを不満に思わない彼女を尊敬する。
我が親友ながら本当にいい子。
純粋な分、人の悪意に気づかないところがあるのは心配だけど。
失礼ながら、種田さんが智恵に相応しい男性なのかを観察させてもらう。
笑顔で相槌を打つ彼は、智恵の話を聞くのが嬉しそうに見える。
私についてという話の内容には、恐らくこれっぽっちの興味もないと思うのに、体を斜めにして恋人に向き合う姿勢は二重丸。
お互いの話に耳を傾けることは、長く付き合う上で最も大切なことだと思う。
向こうが私を否定的に捉えていたとしても、私は種田さんに好感を持った。
智恵の気持ちを大切にしてくれる人なら、今までの交友関係を壊そうとしないだろうし、なにも問題はない。