狼少年、拾いました。
溜まった服は近くの小川まで足を運んで洗い、それらを草を刈った家の南側の少しの場所で干す。

地面にミェルナの背より少し高い杭を差し、近くの木と紐でわたしたものに一つ一つ服やら布やらを掛けるのがミェルナとスティーヌの洗濯だった。

透き通るように晴れた空に穏やかにはためく洗濯物たちを満足げに眺める。

今日は特に天気が良い。

 頭の中の、さっきやってきた村人の険しい顔をかき消してくれるほど清々しい空の青さだった。

 (これならあそこまでの山道もちょっとは気持ちよく歩けそうね。)

 家からスティーヌが、野菜やきのこをヤギの乳で煮ている良い匂いが漂ってくる。

 そろそろレスクに昼食を持っていってもいい時間だ。

 陽のよく当たる外で食べるのも気晴らしにはいいかもしれない。 

 村人はまず来ないだろうし、誘ってみようか。

 そう思って家の中に入ろうとしたとき、ぽん、と誰かに肩を叩かれた。
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