次期社長と甘キュン!?お試し結婚
「晶子は、甘やかすのが上手いんだな」
「そう? お姉ちゃんだからかな」
どういう意味なのか分からなかったが、私は素直に答えた。しかし、次の言葉には思わず直人に触れていた手が止まった。
「彼も、こんな風に甘やかすのか?」
彼、というのが誰なのか、すぐに結びつかなかったが、直人が「従弟なんだろ?」と改めて聞いてきたので、私は目をぱちくりとさせた。そう言えば、航平とのことをまだ説明していなかった。
「そのこと、なんだけど」
躊躇いがちに言うと、俯いていた直人はゆっくりと顔を上げた。思ったよりも近くで視線が交わり、私の心臓が跳ねた。けれども、意を決して口を開く。
「その、たしかに私のファーストキスの相手は、彼だったりするんだけど、でもそれは、私が幼稚園ぐらいのときの話で……」
そう、まだ私が幼稚園児で航平が二、三歳ぐらいのときの話だ。たまたま子どもたちみんなで遊んでいたとき、面倒を見ていた私の唇と彼の唇が触れ合ったらしい。
らしい、というのは私はまったく記憶にないからだ。言うまでもなく航平もである。
ただ、それを目撃していた大人たちに後々、散々からかわれ、この話は本人たちには耳にたこができるほど何度も聞かされた話なのである。
その旨を手短に説明してみたが、直人はなにも言わなかった。妙な沈黙が不安を掻き立てて、おかげで私の口を滑らせる。
「だから、直人だけなんだけど。こんなことするのも、キスするのも」
自分で言って、恥ずかしくなり私は身を翻そうとした。彼はもう休むべきだ。しかしそれは直人の腕が腰に回されて阻止されてしまった。
「そう? お姉ちゃんだからかな」
どういう意味なのか分からなかったが、私は素直に答えた。しかし、次の言葉には思わず直人に触れていた手が止まった。
「彼も、こんな風に甘やかすのか?」
彼、というのが誰なのか、すぐに結びつかなかったが、直人が「従弟なんだろ?」と改めて聞いてきたので、私は目をぱちくりとさせた。そう言えば、航平とのことをまだ説明していなかった。
「そのこと、なんだけど」
躊躇いがちに言うと、俯いていた直人はゆっくりと顔を上げた。思ったよりも近くで視線が交わり、私の心臓が跳ねた。けれども、意を決して口を開く。
「その、たしかに私のファーストキスの相手は、彼だったりするんだけど、でもそれは、私が幼稚園ぐらいのときの話で……」
そう、まだ私が幼稚園児で航平が二、三歳ぐらいのときの話だ。たまたま子どもたちみんなで遊んでいたとき、面倒を見ていた私の唇と彼の唇が触れ合ったらしい。
らしい、というのは私はまったく記憶にないからだ。言うまでもなく航平もである。
ただ、それを目撃していた大人たちに後々、散々からかわれ、この話は本人たちには耳にたこができるほど何度も聞かされた話なのである。
その旨を手短に説明してみたが、直人はなにも言わなかった。妙な沈黙が不安を掻き立てて、おかげで私の口を滑らせる。
「だから、直人だけなんだけど。こんなことするのも、キスするのも」
自分で言って、恥ずかしくなり私は身を翻そうとした。彼はもう休むべきだ。しかしそれは直人の腕が腰に回されて阻止されてしまった。