次期社長と甘キュン!?お試し結婚
邪魔にならないように、すいてもらって切り揃えるだけが定番なのだが、今回は肩のラインにあわせてカットされ、毛先はワンカールされてまとめやすくしてもらえた。
じっくりとトリートメントしてもらった髪は、見るからに触り心地が良さそうで、他人事のように、どんどん変わっていく自分を鏡越しに見つめる。
「はい、できましたよ」
ようやく解放されて、椅子から降りると、足元が覚束なくどこか夢見心地だった。そんな足取りで、待ってくれている直人の元に歩み寄る。直人は先ほどの男性スタッフと話していた。
そして、彼の視線が私に向いたとき、なんだか息が詰まりそうになった。椅子から立ち上がって、直人は私に近づきながら、まじまじと全身を見つめてくる。
「おー、可愛くなったね。元がいいから、変身させがいがあるよ」
先に口を開いたのは男性の方で、リップサービスと分かっていながら、私は恥ずかしくなった。さらに担当してくれた女性スタッフが、閃いた、という表情を見せる。
「お客様、女優の三日月朋子みたいですよ、似てるって言われません?」
「そういえば、そうだな。似てる、似てる。女優さんみたいだ」
男性も同意してその場が盛り上がる。しかし私は返答に困ってしまった。この場で姉だ、と告げるのは得策ではないので、いつも通り、そうですか? と軽く誤魔化そうとする。
そのとき、急に軽く肩を抱かれて、その温もりに驚いた。
じっくりとトリートメントしてもらった髪は、見るからに触り心地が良さそうで、他人事のように、どんどん変わっていく自分を鏡越しに見つめる。
「はい、できましたよ」
ようやく解放されて、椅子から降りると、足元が覚束なくどこか夢見心地だった。そんな足取りで、待ってくれている直人の元に歩み寄る。直人は先ほどの男性スタッフと話していた。
そして、彼の視線が私に向いたとき、なんだか息が詰まりそうになった。椅子から立ち上がって、直人は私に近づきながら、まじまじと全身を見つめてくる。
「おー、可愛くなったね。元がいいから、変身させがいがあるよ」
先に口を開いたのは男性の方で、リップサービスと分かっていながら、私は恥ずかしくなった。さらに担当してくれた女性スタッフが、閃いた、という表情を見せる。
「お客様、女優の三日月朋子みたいですよ、似てるって言われません?」
「そういえば、そうだな。似てる、似てる。女優さんみたいだ」
男性も同意してその場が盛り上がる。しかし私は返答に困ってしまった。この場で姉だ、と告げるのは得策ではないので、いつも通り、そうですか? と軽く誤魔化そうとする。
そのとき、急に軽く肩を抱かれて、その温もりに驚いた。