次期社長と甘キュン!?お試し結婚
「似てるかもしれないけど、彼女の方が素敵だろ?」
直人の笑顔に、女性スタッフは見惚れていた。男性は、少しだけ驚いたような表情を見せて、頬を掻く。そして、案の定からかい混じりで男性が返してくると、それを直人はものともせずに対応していた。
おかげで、その話題はそこで終了し、挨拶もそこそこに直人が会計を済ませてくれて私たちは外に出ることになった。なんだか頭が軽くて、いい香りもする。自分が自分ではないみたいで、実感が湧かない。
直人曰く、あのヘアサロンは高校時代の友人が、経営しているらしい。親御さんも美容師をしているらしく、今年に入って独立したのだが、見ての通り、なかなか評判なんだとか。
会うのは久しぶりだったようで、予約やらもあるのに、昔馴染みということで無理やり、お願いしたそうだ。そこまでしてもらったことが嬉しいような、申し訳ないような。
停めていた直人の車に乗り込んで私は大きく息を吐いた。屋根のあるところに停めていてくれたので、心なしか涼しい。
「あの、あとでお金払うね」
「別に、かまわない」
「でも」
運転席に乗り込んだ直人はこちらを見ないまま答える。目が少しだけしぱしぱしてくるので私は必要以上に瞬きをしてから、次の言葉を口にした。
「……私の外見、そんなに気に入らなかった?」
膝の上で握り拳を作って尋ねると、それに返事はなかった。なので、恐る恐る直人の方に視線を向けると、予想外に眼鏡の奥の瞳を丸くして、驚いた顔をしてこちらを見ている。
直人の笑顔に、女性スタッフは見惚れていた。男性は、少しだけ驚いたような表情を見せて、頬を掻く。そして、案の定からかい混じりで男性が返してくると、それを直人はものともせずに対応していた。
おかげで、その話題はそこで終了し、挨拶もそこそこに直人が会計を済ませてくれて私たちは外に出ることになった。なんだか頭が軽くて、いい香りもする。自分が自分ではないみたいで、実感が湧かない。
直人曰く、あのヘアサロンは高校時代の友人が、経営しているらしい。親御さんも美容師をしているらしく、今年に入って独立したのだが、見ての通り、なかなか評判なんだとか。
会うのは久しぶりだったようで、予約やらもあるのに、昔馴染みということで無理やり、お願いしたそうだ。そこまでしてもらったことが嬉しいような、申し訳ないような。
停めていた直人の車に乗り込んで私は大きく息を吐いた。屋根のあるところに停めていてくれたので、心なしか涼しい。
「あの、あとでお金払うね」
「別に、かまわない」
「でも」
運転席に乗り込んだ直人はこちらを見ないまま答える。目が少しだけしぱしぱしてくるので私は必要以上に瞬きをしてから、次の言葉を口にした。
「……私の外見、そんなに気に入らなかった?」
膝の上で握り拳を作って尋ねると、それに返事はなかった。なので、恐る恐る直人の方に視線を向けると、予想外に眼鏡の奥の瞳を丸くして、驚いた顔をしてこちらを見ている。