次期社長と甘キュン!?お試し結婚
どうしようか。直人は私が経験ないのを知っているし、下手に見栄を張る心配はないわけだが、だからと言って不安がないわけでも緊張しないわけでもない。
ここからの展開がまったく読めない。映画でよくあるベッドシーンが幾つも浮かんでくるが、あれはあくまでもストーリー上の演出で、そんな一から十まで事細かく見せてくれるわけでもないので、この場合はあまり、というより全然参考にならない。
「晶子」
再び名前を呼ばれて我に返ると、同じようにベッドに横になった直人に引き寄せられた。優しく頭を撫でられて、彼の胸に顔を埋めながら緊張していると、
「心配しなくても、そんないきなり襲ったりしない」
その発言に私は目を見開いて直人に視線を寄越した。薄明かりの中、直人は困ったように笑っている。その顔はいつもよりもやっぱりどこか幼く見える。
「そこらへんは晶子のことが大好きな妹君(ぎみ)からも、重々に言われてるからな」
わざとらしい言い方に、私は赤かった顔が真っ青になった。なにを、なんて恐ろしくて聞くこともできない。
二十七にもなって男性経験はおろか、恋愛経験もほとんどないような私のことを、朋子は誰よりもよく知っている。
あれだけ細かいエピソードを色々語っているのだ。そういうことだって、大きなお世話なのは百も承知であれこれ言ったに違いない。
「ごめん」
謝っている内容が内容だけに恥ずかしいような情けないような。逆に直人はおかしそうに私の髪を指先で弄り始めた。
ここからの展開がまったく読めない。映画でよくあるベッドシーンが幾つも浮かんでくるが、あれはあくまでもストーリー上の演出で、そんな一から十まで事細かく見せてくれるわけでもないので、この場合はあまり、というより全然参考にならない。
「晶子」
再び名前を呼ばれて我に返ると、同じようにベッドに横になった直人に引き寄せられた。優しく頭を撫でられて、彼の胸に顔を埋めながら緊張していると、
「心配しなくても、そんないきなり襲ったりしない」
その発言に私は目を見開いて直人に視線を寄越した。薄明かりの中、直人は困ったように笑っている。その顔はいつもよりもやっぱりどこか幼く見える。
「そこらへんは晶子のことが大好きな妹君(ぎみ)からも、重々に言われてるからな」
わざとらしい言い方に、私は赤かった顔が真っ青になった。なにを、なんて恐ろしくて聞くこともできない。
二十七にもなって男性経験はおろか、恋愛経験もほとんどないような私のことを、朋子は誰よりもよく知っている。
あれだけ細かいエピソードを色々語っているのだ。そういうことだって、大きなお世話なのは百も承知であれこれ言ったに違いない。
「ごめん」
謝っている内容が内容だけに恥ずかしいような情けないような。逆に直人はおかしそうに私の髪を指先で弄り始めた。