次期社長と甘キュン!?お試し結婚
「社長が祖母との約束を果たすために、私たちを引き合わせてくださったこと、感謝しています。でも、それを叶えるために私たちは結婚するわけではありません。私、直人さんだから結婚したいって思ったんです」
きっぱりと硬い声が響く。それから沈黙が走り、私の心臓は相変わらず煩い。ややあってから、いきなり社長は顔を綻ばせて、直人を見た。
「そうか。よかったな、直人。晶子さんに好きになってもらえて」
その言葉を額面通りに受け取っていいのか悩んでいると、社長は「やっぱり今日子さんの言った通りだ」と笑顔で私を見た。
訳が分からずにいると、社長はなにかを思い出すかのように、遠くを見つめながら語り始めた。
「あんな条件を出したが、直人以外に私の跡を、会社を継いでもらおうなどと思ったことはない。今日子さんとの話もお互いにそこまで本気ではなかった、孫は孫たちだ」
「なんだよ、それ……」
あまりの衝撃的な内容に、私は呆然とした。当人である直人はもっとだろう。それなら、直人がここまで奔走したのは、なんだったのか。
「その事情を話す前に、直人には、ずっと謝らないといけないと思っていたことがある。お前の両親のことだ」
いきなり直人の両親の話が飛び出し、私たちは顔を見合わせる。社長は、痛みに耐えるような表情をしていた。
きっぱりと硬い声が響く。それから沈黙が走り、私の心臓は相変わらず煩い。ややあってから、いきなり社長は顔を綻ばせて、直人を見た。
「そうか。よかったな、直人。晶子さんに好きになってもらえて」
その言葉を額面通りに受け取っていいのか悩んでいると、社長は「やっぱり今日子さんの言った通りだ」と笑顔で私を見た。
訳が分からずにいると、社長はなにかを思い出すかのように、遠くを見つめながら語り始めた。
「あんな条件を出したが、直人以外に私の跡を、会社を継いでもらおうなどと思ったことはない。今日子さんとの話もお互いにそこまで本気ではなかった、孫は孫たちだ」
「なんだよ、それ……」
あまりの衝撃的な内容に、私は呆然とした。当人である直人はもっとだろう。それなら、直人がここまで奔走したのは、なんだったのか。
「その事情を話す前に、直人には、ずっと謝らないといけないと思っていたことがある。お前の両親のことだ」
いきなり直人の両親の話が飛び出し、私たちは顔を見合わせる。社長は、痛みに耐えるような表情をしていた。