次期社長と甘キュン!?お試し結婚
「晶子」
電話をしてから二十分もしない間に、相手は指定した場所に来てくれた。私を見つけ、彼は小走りにこちらにやってくる。
「航平」
小さく名前を呼ぶ。久しぶりに会った彼は、あまり変わっていなかった。癖っ毛の茶色い髪は昔からで、Tシャツにジーンズというラフな格好だ。
そんな彼に、上田さんが一生懸命、私のフォローをしながら事情を説明してくれている。あんなに気を遣わせてしまい、逆に余計なことをしたとなんだか、申し訳なくなってきた。
「三日月さんの彼氏?」
こそこそと好奇心を目に宿しながら尋ねてくる同僚に私は苦笑した。
「違うよ、従弟」
そう、彼の名は橋本航平(はしもとこうへい)。私より三歳年下で麻子叔母の次男坊だ。ちなみにもう一人、私より一つ年上の修平(しゅうへい)という兄がいて、うちの母が娘二人に対し、叔母は息子二人という構図だ。
三日月今日子の孫だけあって、背も高く、なかなか顔は整っている方だとは思う。彼の兄も然りだ。
家を出て一人暮らしをしてはいるが、近くに住んでいると聞いていたので一か八かで電話してみると、運よく電話は繋がり、こうして迎えに来てくれたのだから、本当に有り難い。
「ほら、行くぞ」
この間まで大学生だった印象だが、彼はすっかり大人に、社会人になっていた。今は自動車メーカーの営業を担当している。上田さんたちに挨拶をして、私は航平に促されるまま、その場をあとにした。
電話をしてから二十分もしない間に、相手は指定した場所に来てくれた。私を見つけ、彼は小走りにこちらにやってくる。
「航平」
小さく名前を呼ぶ。久しぶりに会った彼は、あまり変わっていなかった。癖っ毛の茶色い髪は昔からで、Tシャツにジーンズというラフな格好だ。
そんな彼に、上田さんが一生懸命、私のフォローをしながら事情を説明してくれている。あんなに気を遣わせてしまい、逆に余計なことをしたとなんだか、申し訳なくなってきた。
「三日月さんの彼氏?」
こそこそと好奇心を目に宿しながら尋ねてくる同僚に私は苦笑した。
「違うよ、従弟」
そう、彼の名は橋本航平(はしもとこうへい)。私より三歳年下で麻子叔母の次男坊だ。ちなみにもう一人、私より一つ年上の修平(しゅうへい)という兄がいて、うちの母が娘二人に対し、叔母は息子二人という構図だ。
三日月今日子の孫だけあって、背も高く、なかなか顔は整っている方だとは思う。彼の兄も然りだ。
家を出て一人暮らしをしてはいるが、近くに住んでいると聞いていたので一か八かで電話してみると、運よく電話は繋がり、こうして迎えに来てくれたのだから、本当に有り難い。
「ほら、行くぞ」
この間まで大学生だった印象だが、彼はすっかり大人に、社会人になっていた。今は自動車メーカーの営業を担当している。上田さんたちに挨拶をして、私は航平に促されるまま、その場をあとにした。