次期社長と甘キュン!?お試し結婚
リビングに戻って、わざとらしくため息をついた。今日は仕事があるから、直人はきっとこのまま部屋から出てこないだろう。
でも、ここで私まで自室にこもってしまうと、なんだか彼との距離が、もっとできそうで怖かった。とにかくセットしかけだったDVDを改めて観ようと私はテレビに近づく。今日は私一人だけど、電気を消さずに見ることにした。
選んだのは、家族をテーマとしたハートフルな物語だった。子どもたちがトラブルメーカーでもあり、いい味を出しているのである。そして物語に徐々に引き込まれ、始まって三十分くらいしたときだった。
「晶子」
いきなり名前を呼ばれて、私は急いでそちらを向く。するとドアのところにマグカップを持って立っている直人の姿があった。私はDVDを一時停止して、ソファから腰を上げた。
「どうしたの?」
「これを、もう一杯もらえないか?」
目線をわざとらしく逸らして直人が言うので、私はつい笑顔になった。
「いいよ。蜂蜜の甘さはちょうどよかった?」
「ああ」
マグカップを受け取って私はすぐにお代わりを作る。我ながら、柄にもなく強引なことをしてしまった気がするが、無駄ではなかったようだ。ちゃんと飲んでもらえたことに、安心した。
でも、ここで私まで自室にこもってしまうと、なんだか彼との距離が、もっとできそうで怖かった。とにかくセットしかけだったDVDを改めて観ようと私はテレビに近づく。今日は私一人だけど、電気を消さずに見ることにした。
選んだのは、家族をテーマとしたハートフルな物語だった。子どもたちがトラブルメーカーでもあり、いい味を出しているのである。そして物語に徐々に引き込まれ、始まって三十分くらいしたときだった。
「晶子」
いきなり名前を呼ばれて、私は急いでそちらを向く。するとドアのところにマグカップを持って立っている直人の姿があった。私はDVDを一時停止して、ソファから腰を上げた。
「どうしたの?」
「これを、もう一杯もらえないか?」
目線をわざとらしく逸らして直人が言うので、私はつい笑顔になった。
「いいよ。蜂蜜の甘さはちょうどよかった?」
「ああ」
マグカップを受け取って私はすぐにお代わりを作る。我ながら、柄にもなく強引なことをしてしまった気がするが、無駄ではなかったようだ。ちゃんと飲んでもらえたことに、安心した。