願いが叶ったその時…






百「私は、生きてていいの?」


「あたりまえだっ」


百「士苑、お願い…教えて…
  私はなんの為にここにいるの?
  どうして生まれてきたの?」


「百合?」


百「夏風にとって私は2人の娘ってだけなの
  愛してくれてなんかないの
  私が、夏風を縛ってる…
  約束なんかしたからっ」




百合がなにをいっているのか
わからなかった。
あの若頭が百合を昔から好いていたのは
見ていれば誰でもわかる。
なのにどうして…



百「私はただ、生きる理由が欲しいだけっ
  それに夏風を利用してっ」


「百合、お前はっ」


百「私の願いはっ」



        ガチャンッ



「っ」



気付けばもう8時を回っていた
この時間になるといつも
叔父の部下が迎えに来る
百合と一緒にいるところを見られたら
あいつらは必ず叔父に言う



「百合っ逃げて!」



百「士苑、私ね、父さんに凄く似て諦め
  悪いから…あいつらにだけは負けたくない
  こんな姉さんで、ごめんね(ニコ」



「百、っな、に、して、」



百「こうでもしないと、貴方は私を追って
  あいつらと戦ってしまうでしょ?
  でも、そんなの見たくない
  士苑、私は貴方を恨んだりしない
  ただ、『家族』が生きていてくれただけで
  私は今、嬉しいんだよ(ニコ」



涙を流して、俺をここにとどまらせる為に
最初から持っていたガラスで
後ろから足を刺した…



百「私なら、大丈夫だから」


      バンッ


男「坊ちゃん!」



男たちが入ってきた瞬間に
百合は走りだした。



 
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