願いが叶ったその時…




足を怪我している俺を見て
おそわれたと思い、
男達は百合を追ってしまった



男「坊ちゃんっ」


「俺に触るな!」



男から離れ、俺は外に出た。
このままあいつらに捕まったら
今度こそ百合の命が危ない。
だったら、頼れるのはあいつらしか、いない



怪我している足を庇いながら
俺はマンションに辿り着いた。
ここしか、あいつを守れる場所はない



      ――――――――




椿「それで今に至るってわけか?」


「あぁ」


椿「チッ情けねぇ…」


「っ」



わかってる…俺は百合や兄さんにとって
憎むべき相手なんだ
あんな奴に育てられた、



椿「てめぇは俺と百合の弟だろうが
  そんな情けねぇツラしてんじゃねぇよ」



「兄、さん」



椿「百合がお前を認めたんだ
  だったら俺もそうする…だけどな
  俺はまだ許すつもりはねぇ
  百合を守るって言ったんだ
  死ぬ気で守りやがれ」




ほんと、この人は百合溺愛だな…



夏「名前は……士苑だったな」


「は、はい」



すげぇ間があったけど
忘れてたなこの人!



夏「百合を守るためなら俺はどんなものでも
  利用する…」



「はいっ」



でも、この人は知らない
百合が売られたのはあんただけじゃない
あいつの過去は悲惨すぎて
俺でも混乱する。


だけど、思うんだよ
あんたならどんな百合でも
受け止めてくれるんじゃないかと…



「兄さん、最後に1ついいか」



椿「んだよ、」



「百合を助けたら、俺は『桜花』をやめる
 そしたら、俺を草薙組に入れてくれ」



椿「は?」



「頼む」



椿「…どうするよ若頭どの」



夏「…そうだな、百合の役に立つなら」




草薙夏風は意味深い笑みを浮かべ
部屋を出ていった。
兄さんはため息をつきながらも
認めてくれたようだった。

固まっている俺の前に立ったのは
もう1人の側近である光琉さんだった。



光「とりあえず準備するからこっちへ」






 
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