咲くやこの花、誠の旗に
(携帯もポケットには入れてないしなあ…。)
咲耶は考えながら左側のポケットに手を入れるが、中には何も入っていなかった。
「すみません…、それ以外には何も…。
あと証明になるって言ったら今私が着ているものくらいでしょうか…。」
「あ、そうだよそれ!!そんな着物見たことねえ!!」
平助が声を上げた。
それに続いて近藤も頷きながら話す。
「その着物については私も初めから気になっていたよ。メリケン人やエゲレス人なんかが着ているものに似ているような気もするが…。」
聞きなれない単語に眉をひそめた咲耶だったが、すぐにその言葉の意味を思い出す。
(私の記憶が正しければ…メリケンはたしかアメリカで、エゲレスはイギリス…だったかな…。
外国人は昔から洋服を着ていたはずだから私が着ているものと似ているのは当たり前だよね。)
咲耶は納得してから口を開く。
「これは洋服といって、外国から伝わってきた着物です。
未来の日本ではほとんどの人がこの洋服を着ています。」
「それにしてもその袖と裾、短すぎねぇ…?」
平助が怪訝そうに問う。