咲くやこの花、誠の旗に



それから咲耶は平助に食客部屋へと案内された。

食客部屋は12畳と、それなりの広さがある。




咲耶が着ていた洋服だが人目のつかないよう押入れに入れることになった。


咲耶は渡された風呂敷に洋服を包みながら平助に話しかける。


「ところで平助さん、今更ですけどここはどこなんですか?

普通の家にしては大きい気がしますけど…。」


「あぁ!そういえば話してなかったな。

ここは江戸の試衛館っていう剣術の道場だよ。
さっきの近藤さんがここの主で、俺は食客としてここに住ませてもらってるんだ。」


それを聞いた咲耶は驚きと共に嬉しそうな表情を顔に浮かべた。


「ここって剣術道場なんですか!?

わぁ…、そうなんだ…!」


咲耶の瞳がキラキラと輝く。

そんな咲耶を不思議に思い、平助は首を傾げた。


「?なんで嬉しそうなの?」


「いやあ、私実は「失礼するよ」


咲耶の言葉を遮るように襖を開けたのは近藤だった。


「咲耶くん、早速なんだが君をここの者たちに紹介しようと思うのだが良いかね?」


「は、はいっ!

あっ、平助さんこれお願いします!」


咲耶は近藤に返事をしてから慌てて包み終えた洋服を平助に渡す。


平助はそれを受け取り押入れの奥へしまった。

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