咲くやこの花、誠の旗に


「それじゃあ、行こうか」


近藤はそう言って咲耶を道場まで案内した。




道場に着くと、そこでは門下生たちが剣術の稽古をしている最中だった。


「皆!聞いてくれ!」


突然発せられた近藤の声に門下生たちは『なんだ、なんだ』と稽古を止め、一斉に近藤の方を向く。


するとその視線は当然、隣に立つ咲耶へと移された。


「今日から食客としてここで世話することになった高田咲耶くんだ。」


「高田咲耶です、宜しくお願いします!」


咲耶はぺこりと頭を下げる。


「皆、宜しく頼むぞ!」


「「「はい!」」」


近藤の言葉に門下生たちは声を揃えて返事をした。



門下生たちが稽古を再開し始め、近藤も指導に回っていった中、2人の男が咲耶に近づいてくる。


咲耶の前まで来ると片方の男が口を開き、

「俺は原田左之助(はらださのすけ)だ、よろしくな。」

と言った。


もう1人の男も後に続けて言う。

「永倉新八だ!よろしく!」


(この2人、さっき会った人たちだ…。

私のこと女って言ってたし、この2人には男って言っても無駄なんじゃ…。)


咲耶はヒヤヒヤしながらも、

「よろしくお願いします…。」

と言って頭を下げた。



すると突然、新八が問う。


「お前、さっき会った女だよな?」


「え!?」


(やっぱり〜〜!!)

驚いて声を上げる咲耶に、平助が口を開く。


「し、新ぱっつぁん!!ちげえよこいつが女な訳ねぇじゃん!!!

女があんな足と腕出して人前に出るなんてあり得ないだろ!?」


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