勘違いも捨てたもんじゃない

物、そのものにというより。タイミング。言動。口紅も香水も、その為のアイテムの一つに過ぎないけれど。…ふぅ。
こんな事…これが大人の余裕というものなのかしら。支配欲……想像させて…あとは待つだけ。…上手く翻弄されているのかしら。

口紅はまあ、何となく解る。“落書き”に使ってしまったからだとして。では、おまけのように付いていたという香水は?
香りを嗅いでしまえば、自然と安住さんを思い出してしまう。だから?…もっと人の心理を勉強しておくべきだった。自分の使っている香水を送る理由…。

でも、みんながみんな教科書通りの行動をとるとは限らないか…。何しろ、実践が足りなさ過ぎだからね私。…んー。まあ、嗅がない方がいいに越した事はない。口紅も…同じブランドなのね。…販売員の人と、…良からぬ関係があったりして。

…もう完全な刷り込みよ。
日本食の料亭の女将さん。なんかあったでしょ?って思ってしまうと、綺麗な販売員さんとだって…。きっと、…。
…何も解らない人の事だ。邪推が過ぎる。関係無いんだから。だとしても…アバンチュールよ、アバンチュール。ただの紳士じゃないんだからってことはもう解ってきた。こんな駆け引きをする人。誰からも放っておかれるはずがない。自分からだって…行動しないはずがない。まだ落ち着けない、だから結婚してないのよ。

ほお、危険危険。やっと武蔵さんの言っていた事が解ってきた。紳士で楽しませてくれて、この上ない人。気がつかない内にメロメロにされているかも知れない。

…危ない、…危ないわよ。
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