再会は、健康診断で。

『かえ、やっぱり……』


「平根、なんでもないから。この人ふざけてるだけで、ひゃっ!」


いきなり首筋を舐められて黒崎さんを睨みつけると、ククッと低い笑い声を漏らした黒崎さんがとんでもないことを口にする。


「感じやすいね、かえちゃん。かーわい。これから楽しみだな」


な、なんてことを言うんだこの人は。


「黒崎さん、いい加減にしてください。返して」


携帯を奪い返そうとする私に、黒崎さんはニッと笑って電話を切ってしまう。


「黒崎さん、悪ふざけが過ぎると思うんですけど。本当になんてことするんですか。携帯返してください」


私が怒っていることなどまったく気にもとめず、黒崎さんは元の席に座って料理を食べ始める。


「なにって、邪魔? さっき邪魔してやりたくなるって言ったじゃん。俺のこと振るんだから、こんくらいよくない?」


「よくないですよ。ひどすぎます」


怒っている私に黒崎さんは、ニヤニヤが止まらないらしい。


さっき悪人じゃないかもって思ったけど前言撤回。この人、とんでもない人だ。


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