再会は、健康診断で。

「早速泣いてるし。この指輪は、一年記念のプレゼントね。婚約指輪は、今度一緒に選びに行こう。かえ、自分で選びたいんだよね」


そう言われて、ちょっとびっくりする。たしかに自分で選びたいな、なんて思ってたけど……なんで知っているんだろう。


「結構前だけど、小塚課長が奥さんにプロポーズするのに歩さんに理想のプロポーズをリサーチしてもらったことがあったみたいなんだ。そのとき、かえの理想も聞いたからって歩さんが教えてくれたんだ。いつかするんでしょって」


そういえばそんな話をしたことがあったかもしれない。小塚が結婚する前の話だから、本当に一年近く前の話だ。


「その話を聞いたとき、うれしかったんだ。かえがプロポーズされたい場所にここを言ってくれて。付き合い始めてから、初めてふたりでデートに来た場所だったから」


そうだ。私、高倉さんたちとその話をしたときに、初めてデートをした思い出の場所だからって思っていた。


そんな話したのすっかり忘れていたのに、航はずっと覚えていてくれたんだ。


あ、私も航にプレゼント用意していたんだ。いつ渡そうか迷っていたけれど、渡すなら今な気がする。


そう思って鞄からプレゼントが入った箱を出して、航に差し出す。


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