神様修行はじめます! 其の五
―― ヒュイィィ――――ン!
龍の鳴き声が、その平穏な空気を破った。
そうだ! ほのぼのと幸せを噛みしめている場合じゃなかった! まだ龍が三匹も残ってたんだっけ!
慌てて視線をそっちに回すと、二匹の龍を押さえつけていた門川君の氷が、もうすっかり解けてしまっている。
たぶんさっきの炎の大盤振る舞いで、一気に溶けちゃったんだ! うん分かってるあたしのせいだよねゴメンなさい!
『存在の儚さを身に纏い、己、輪舞せよ。非なる物が道理によって正しく輪廻すべく、速き行け我が轍』
門川君の言霊が聞こえて、あたしはハッとそちらに目をやった。
子猫ちゃんへの治癒術を終えて力を分散する必要のなくなった門川君が、両手でしっかりと印を組んでいる。
彼の周囲に氷の粒の混じった強風が巻き起こり、艶やかな黒髪と白い衣装をバタバタと躍り上がらせた。
透明な光を放つ旋風は、彼の頭上で極薄のドーナツみたいなリング状へと変化する。
耳をつんざく雄叫びを上げながら門川君へ襲いかかる二匹の龍たちに向かって、そのリングが風を唸らせながら飛び込んでいった。
―― シュパッ……!
龍のノド元に狙いを定めたリングは、目にも止まらぬスピードで一刀両断する。
弱点の宝玉ごとスッパリ二分割された龍たちの体は、白い破片となってボロボロと崩れ落ち、煙のように消滅した。
うおおー、ドーナツ、強えぇ!
一瞬で片付いてしまった状況に呆気にとられていると、遥か頭上でまた龍がいななく声がする。
そういえば門川君の氷龍もまだ戦ってるんだ! 頑張れ負けるな!
と、心の中で声援を送りながら上を見上げたら、なんと、もうすでに勝負はついていた。
龍の鳴き声が、その平穏な空気を破った。
そうだ! ほのぼのと幸せを噛みしめている場合じゃなかった! まだ龍が三匹も残ってたんだっけ!
慌てて視線をそっちに回すと、二匹の龍を押さえつけていた門川君の氷が、もうすっかり解けてしまっている。
たぶんさっきの炎の大盤振る舞いで、一気に溶けちゃったんだ! うん分かってるあたしのせいだよねゴメンなさい!
『存在の儚さを身に纏い、己、輪舞せよ。非なる物が道理によって正しく輪廻すべく、速き行け我が轍』
門川君の言霊が聞こえて、あたしはハッとそちらに目をやった。
子猫ちゃんへの治癒術を終えて力を分散する必要のなくなった門川君が、両手でしっかりと印を組んでいる。
彼の周囲に氷の粒の混じった強風が巻き起こり、艶やかな黒髪と白い衣装をバタバタと躍り上がらせた。
透明な光を放つ旋風は、彼の頭上で極薄のドーナツみたいなリング状へと変化する。
耳をつんざく雄叫びを上げながら門川君へ襲いかかる二匹の龍たちに向かって、そのリングが風を唸らせながら飛び込んでいった。
―― シュパッ……!
龍のノド元に狙いを定めたリングは、目にも止まらぬスピードで一刀両断する。
弱点の宝玉ごとスッパリ二分割された龍たちの体は、白い破片となってボロボロと崩れ落ち、煙のように消滅した。
うおおー、ドーナツ、強えぇ!
一瞬で片付いてしまった状況に呆気にとられていると、遥か頭上でまた龍がいななく声がする。
そういえば門川君の氷龍もまだ戦ってるんだ! 頑張れ負けるな!
と、心の中で声援を送りながら上を見上げたら、なんと、もうすでに勝負はついていた。