失恋相手が恋人です
「桧山!」
突然、私の背後から声がした。
「丁度良かった。
さっき、竹本教授に伝言頼まれたんだよ。
って……あれ?
沙穂ちゃん?」
「り、吏人くん」
声の主は吏人くんだった。
七分丈のボーダーのシャツにデニムのカジュアルな装いがとても涼しげだ。
「え?あれ?
桧山と沙穂ちゃん、知り合いだったの?」
「あ、えっと、違うの」
「萌恵に沙穂ちゃん、用事があるって聞いていたんだけど」
怪訝な表情の吏人くん。
「う、うん。
そうなの、ごめんね。
せっかく誘ってくれたのに……」
「いや、それはいいんだけど……」
吏人くんは私と桧山くんを交互に見ながら話す。
「北見、伝言って何?」
面倒臭そうに眉をひそめて桧山くんが聞く。
「桧山、沙穂ちゃんと知り合い?」
桧山くんの質問を完全に無視して。
私と同じ質問を桧山くんにも繰り返す吏人くん。
「違う」
当たり前だけど、あっさりと否定。
「彼女の髪が俺のボタンに絡まったから取ってただけ」
当たり前だけど、何もない関係。
「何だ、てっきり……」
何となく意味あり気に口角を上げた吏人くん。
後ろめたいことは何もないのに、私は何だか気まずくて。
「ご、ごめん、吏人くん。
私、もう行くねっ、萌恵によろしくねっ
……ひ、桧山くんもありがとう」
真っ赤な顔で、一気に話してその場から走り去った。
突然、私の背後から声がした。
「丁度良かった。
さっき、竹本教授に伝言頼まれたんだよ。
って……あれ?
沙穂ちゃん?」
「り、吏人くん」
声の主は吏人くんだった。
七分丈のボーダーのシャツにデニムのカジュアルな装いがとても涼しげだ。
「え?あれ?
桧山と沙穂ちゃん、知り合いだったの?」
「あ、えっと、違うの」
「萌恵に沙穂ちゃん、用事があるって聞いていたんだけど」
怪訝な表情の吏人くん。
「う、うん。
そうなの、ごめんね。
せっかく誘ってくれたのに……」
「いや、それはいいんだけど……」
吏人くんは私と桧山くんを交互に見ながら話す。
「北見、伝言って何?」
面倒臭そうに眉をひそめて桧山くんが聞く。
「桧山、沙穂ちゃんと知り合い?」
桧山くんの質問を完全に無視して。
私と同じ質問を桧山くんにも繰り返す吏人くん。
「違う」
当たり前だけど、あっさりと否定。
「彼女の髪が俺のボタンに絡まったから取ってただけ」
当たり前だけど、何もない関係。
「何だ、てっきり……」
何となく意味あり気に口角を上げた吏人くん。
後ろめたいことは何もないのに、私は何だか気まずくて。
「ご、ごめん、吏人くん。
私、もう行くねっ、萌恵によろしくねっ
……ひ、桧山くんもありがとう」
真っ赤な顔で、一気に話してその場から走り去った。