新選組と最強少年剣士
肝心の男の目撃情報は無いのか。


×印で斬りつける男、ね。


‥‥‥何か、臭いなぁ。


「小僧、できたぞ」


奥から声が聞こえ、親父さんが戻ってきた。


「あ、親父さん。相変わらず早いね」


「毎回手入れが丁寧だからな。そんなに大きな錆びでもねぇ」


小太刀を受け取り、刀身を抜く。


明らかに綺麗になっている。


ぐぬぬぬ‥‥‥本職すごい‥‥‥


何でこう違うかなぁ。


僕もそれなりに手入れには自信あるのに‥‥‥


「どうだ」


「刀身が見違えてるよ‥‥‥どうやったらこんなに綺麗になるの」


「また雲ったらこい。いつでも引き受けてやる」


「ありがとう」


親父さんに少ないながらお金を渡す。


親父さんはいらないというが、それはそれで申し訳なさすぎるので僕が無理のない範囲でいつも渡している。


「少なくてごめんね」


「子供から金巻き上げるなんざぁ思ってねえ」


親父さんにも事情説明してるはずなのにこの子供扱いとても心が痛いです!!!


「じゃあ今日はこれで。また来ます!」


「ああ」


「またな、剣壱!」


小太刀を腰に挿し、お店を後にする。


今日はお金いっぱい使っちゃっなぁ。


それにしても、人斬りの話‥‥‥


「気になるよなぁ」


あいつと決まったわけじゃないけど。


でもなぁ、すごくあからさま過ぎる。


「ちょっとだけ聞き込みして、立に相談するかぁ」


帰り道に墨を買い、僕は屯所に戻った。

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