【完】もっとちょうだい。
夕食まで、色気のない時間を過ごした。
ほのぼのしてて、それはそれでいい時間。
夕食の時間になるからと
部屋を出て、わりとすぐ。
「あれ?ふみくん?」
芙祐の目線を追うと、
たしかに海の家でツンツンと髪を立ててたふみくんが
きちっと髪を整えて、歩いている。
服装は、ここの旅館の制服姿。
「えー、芙祐!」
ふみくんはにこっと笑ってこっちに来た。
「うちに泊まってくれるとは」
そういいながら。
どうやらここは、ふみくんの父が経営する旅館のひとつらしい。
「同級生がしっかり働いてるなんて、なんか感動!」
「いや俺バイトだよ?しかも親のコネっていうね」
情けないんだけど、って笑い飛ばすふみくんは。
なんか見てて辛くなるほどに、自分を恥じてて。
「バイトとかコネとか関係なくない?海で接客したり、こっちでぴしっとしたり、すごいよふみ君」
スパンスパンと答える芙祐の言葉はさ
どんだけ軽くてもなんか、刺さるんだよ。
きっと、暖かく。
「そ、そう?」
でへへ、っと後ろ頭を掻いて笑うふみくん。
「ふみくん、木登りしてたと思ったら。立派になったね」
「はは、木登り。たしかに……あ、そろそろごめん、行くわ!またあとでしゃべろ!」
雑談もそこそこに、ふみ君は仕事に戻って行った。
「あたしもバイトしたいんだけど……実習がなぁ。単位も……」
「金なんか、今稼がなくてもなんとかなるだろ」
学生ってだけで
年金後回しにできるんだからさ。
しなくていいんだよ、別に。
「お金じゃないよ、経験値というか……」
「大丈夫。芙祐は突然社会にでてもどうせうまくやれるから」
「そんな適当なこと言ってー」
適当ってお前に言われたくない。
芙祐のこと、ずっと見てたからわかるんだよ。
人のこと、しっかり見てるのに、
それでいて深入りしない適当さって
俺、すごいって思うけど。
その絶妙なラインって
人間関係でめちゃくちゃ大事だろ。
芙祐はセンスあるよ、そういうの。
社会適合者。
ほのぼのしてて、それはそれでいい時間。
夕食の時間になるからと
部屋を出て、わりとすぐ。
「あれ?ふみくん?」
芙祐の目線を追うと、
たしかに海の家でツンツンと髪を立ててたふみくんが
きちっと髪を整えて、歩いている。
服装は、ここの旅館の制服姿。
「えー、芙祐!」
ふみくんはにこっと笑ってこっちに来た。
「うちに泊まってくれるとは」
そういいながら。
どうやらここは、ふみくんの父が経営する旅館のひとつらしい。
「同級生がしっかり働いてるなんて、なんか感動!」
「いや俺バイトだよ?しかも親のコネっていうね」
情けないんだけど、って笑い飛ばすふみくんは。
なんか見てて辛くなるほどに、自分を恥じてて。
「バイトとかコネとか関係なくない?海で接客したり、こっちでぴしっとしたり、すごいよふみ君」
スパンスパンと答える芙祐の言葉はさ
どんだけ軽くてもなんか、刺さるんだよ。
きっと、暖かく。
「そ、そう?」
でへへ、っと後ろ頭を掻いて笑うふみくん。
「ふみくん、木登りしてたと思ったら。立派になったね」
「はは、木登り。たしかに……あ、そろそろごめん、行くわ!またあとでしゃべろ!」
雑談もそこそこに、ふみ君は仕事に戻って行った。
「あたしもバイトしたいんだけど……実習がなぁ。単位も……」
「金なんか、今稼がなくてもなんとかなるだろ」
学生ってだけで
年金後回しにできるんだからさ。
しなくていいんだよ、別に。
「お金じゃないよ、経験値というか……」
「大丈夫。芙祐は突然社会にでてもどうせうまくやれるから」
「そんな適当なこと言ってー」
適当ってお前に言われたくない。
芙祐のこと、ずっと見てたからわかるんだよ。
人のこと、しっかり見てるのに、
それでいて深入りしない適当さって
俺、すごいって思うけど。
その絶妙なラインって
人間関係でめちゃくちゃ大事だろ。
芙祐はセンスあるよ、そういうの。
社会適合者。