もう一度だけでも逢えるなら
 何があったのかは知りませんが! そこから飛び降りたら! 僕が許しませんよ! 水樹は渾身の力で叫んだ。

 うるさーい! 死んだ後に! 許すも許さないもない! みくさんはまさに発狂。

 すぐにあなたのところに行くから! そこで待ってなさい! そう叫んで、水樹も鉄塔を登り始めた。

 来るなー! 余計なお世話をするなー! お前は誰だー! みくさんは鉄塔にしがみつきながら叫ぶ。

 誰でもいい! とにかくそこを動くなー! そう叫んで、水樹は鉄塔をよじ登っていく。

 来るなー! 来るなー! 来たら飛び降りるぞ! みくさんは鉄塔から片手を離した。

 地上より遥かに強い風が吹き荒れる中。

 その時点で、みくさんと水樹との距離は、約三メートルくらい。

 水樹は一旦、立ち止まる。
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