もう一度だけでも逢えるなら
 二人はベンチに座って話し合う。

 初めのうちは、楽しく世間話。

 みくさんは笑顔で質問攻撃を開始する。水樹に興味津々。

 水樹は何も答えず、自分の正体を隠す。自分が天使であることを話したら、ややこしくなるから。

 タイミングを見計らって、水樹は核心に迫る。

 どうして自殺なんかしようとしたんだ。

 みくさんは泣きながら打ち明けた。



 みくさんは、私と同じように、自宅のアパートでクリスマスデートをする予定だった。

 大好きな彼と二人きりで。

 開始時刻は、午後の一時。

 クリスマスパーティーの準備を済ませて待っていた。

 一時を過ぎても彼は来ない。
 
 みくさんは彼に電話する。

 何してるの? 早く来てよ。

 ごめん。もう少し待ってくれ。

 電話に出たものの、一時半を過ぎても彼は来ない。

 みくさんは再び彼に電話する。

 何回電話しても出ない。

 みくさんは業を煮やし、彼の家に向かう。

 チャイムを押さずに家に入る。それはいつものことだという。
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