もう一度だけでも逢えるなら
 八時半。

 九時。

 九時半。

 十時。




 水樹はまだ何も言葉を発さない。

 なんとも言えない穏やかな表情で、星空を見上げ続けている。

 姿勢も全く変わらない。




 十時半。

 十一時。

 十一時半。




 もう、あと三十分しかない。

 とにかく怖くて怖くてたまらない。

 人生最大の恐怖感。

 とにかく涙を堪えるのに必死。
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