イケメン御曹司のとろける愛情
 私の驚いた顔を見て、水無川さんはばつが悪そうな笑みを浮かべる。

「実はそうなんだ。あの男が……詐欺まがいのことを言ってキミを騙そうとしているのを聞いて、ついカッとなってしまって……」

 それってなんだか私を守ってくれようとしたみたいだ。

 なんて言いすぎかな。でも、おかげで本当に助かった。

「着替えてきたら、ドレスを渡してくれるかな」

 水無川さんに言われて、私は首を振った。

「いえ、危ないところを助けていただいたので、やっぱりクリーニングには自分で出します」

 水無川さんは首を横に振る。

「いや、それはダメだ」
「いいんですってば。どうせライブのあとでクリーニングに出すつもりにしてたんですから」
「それじゃ俺の気が済まない」
「でも、ドレスのクリーニングって結構高いんですよ。おまけにこのドレスはビジューとかついてますし」
「俺は構わない」
「私が構います」

 なんだか押し問答になってきた。水無川さんは考えるような表情になって言う。
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