溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛

「今度メイクの仕方を教えてあげるね」

「面倒だからいい」

「ほら、またその言葉」


亜樹は両手を腰に当てて、皮肉めいたため息を吐いた。


「今日から“面倒くさい”はいっさい禁止!」

「えー!?」


私からその言葉を取ってしまったら、いったいなにが残るのか。
それくらい頻繁に口にしている言葉だ。


「『えー』じゃない」


ビシッと言われてしまい、口をつぐむしかなかった。


「それからこれは、私からのプレゼント」


気を取り直したように、亜樹が自分のバッグからかわいらしいフォルムの小瓶を取り出す。


「女の子なんだから、これは必須アイテムだよ」


香水らしい。
彼女がふたを取ると、フローラル系の香りが漂ってきた。

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