溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
◇◇◇
「……ミ? ……ナオミ?」
名前を呼ばれていることに気づいたのは、京介さんが運転する車の助手席だった。
お母様と対面して以来の夜のデートだ。
「あ、はい!」
必要以上に元気に返事をする。
「なにか心配事でも?」
「いえ……そういうわけでは……」
「何度も言うけど、母のことだったらナオミが心配することはないから」
「……はい、ありがとうございます」
京介さんが手を伸ばして、膝に置いていた私の手を握る。
温かさにホッとした。
でも、私の心配が晴れることは、この先ずっとない。
それは彼のお母様に対してだけじゃなく、京介さん本人にもだ。
嘘がいつばれるかヒヤヒヤして。
ばれたときに訪れる別れに恐怖を感じて。
そんな関係は、いつまでも続けられるものじゃない。
それとは別に、もうひとつの心配事までできてしまった。