溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
「上川さんの声」
嫌な予感が胸に広がる。
「前に内線電話をもらったときも思ったけど、こうして生の声を聞くと本当にそっくりで参る」
京介さんは寂しそうな顔を浮かべた。
そんな表情に胸が締めつけられる思いがした。
「……どなたに似てるんですか?」
知っているくせに。
でも、会話の都合上聞かないわけにはいかない。
それと同時に、“ナオミ”という名前を彼の口から聞きたいと、ズルイ感情も確かに存在していた。
「大切な人」
胸の奥が苦しさに震える。
「でも、このところずっと連絡が取れなくて。どうしたものかと」
「そうですか……」
視線をフロアへ外した。
彼の顔を見ていられなかった。
彼を悲しませている張本人は私だ。