溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛

「最新の厨房設備を展示してあるんです。ちょっと寄って行っていただけませんか?」


秘書だったら、この人たちがどこの誰なのかがわかるところだろうが、当然ながら私にはわからない。
ただ、一歩下がったところで待機するしかなかった。

ほかにも家具やインテリア、アメニティ、テーブルウエアなど多岐にわたる展示がされていて、そこをひとつひとつ回るごとに「芹川副社長」と声がかかった。
そうして順路に従って歩いていると、あるところで彼が足を止めた。


「ちょっとあそこへ寄ります」


ベッドエリアだ。
まるでホテルの客室がそのまま移動してきたようなリッチな空間が、突如として広がる。
京介さんの目が冴え渡ったように見えた。


「ホテル滞在時間のほとんどは睡眠時間ですから、寝具は宿泊施設のクオリティへとダイレクトに影響する重要なアイテムです」

「ですが、現状のル・シェルブルのベッドも、国内外でも評価の高いマットレスを使っていますよね」


京介さんの言ったことに反論する形をとった。

うちで使っているのは、メーカーと共同で開発した、ル・シェルブルオリジナルだ。
これは、お客様からも非常に高い評価をいただいている。
これ以上のものが、現状であるとは思えなかった。

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