溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛

それとも、私からなにか感じ取ったのか。
なんにしても、とうとうばれてしまったのだ。
大嘘つきの女だと。

激しい苦しさに見舞われて初めて、私が一番恐れていたことは彼に嫌われることだったのだと思い知った。
日本を離れるという理由なら、彼に嫌われる心配がない。
そんな卑怯な別れ方をした罰が、今私に当たろうとしていた。

二度目に訪れた京介さんのマンション。
彼は、これがなければ歩けないだろうと、車を降りたところで眼鏡を返してくれた。
前回の時のように豪華な造りに目を奪われる余裕はない。
これから待ち受けるであろう試練を想像して、心細さに心が震える。

きっと、最低の女だと言われるのだろう。
今まで騙してきたことに対する裁きを受けるには、まだ心の準備が整っていなかった。


「入って」


開けられたドアから中へ入る。
呼吸も憚れるほど、全身が委縮していた。

不意に、私の身体がふわりと包み込まれる。
どういうわけか京介さんに後ろから抱きしめられたのだ。


「――あの」

「もういい。なにも言わなくていいから。こうして俺の目の前にナオミが――いや、美緒奈がいればいいから」


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