溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
亜樹は『どうなの?』と、私の返事を待っているように見えた。
頭で考えるよりも心で……?
そうだとしたら私は――。
「……会いたい、かも」
「“かも”?」
亜樹が眉間に皺を刻んで聞き返す。
正直、怖かった。
私は“ナオミ”ではないのだ。
会いたいと思っていい立場じゃない。
「それじゃ、相手が副社長だとか、美緒奈が嘘を吐いた事実だとか、そういったことを抜きに考えたらどうなの? 肩書きを抜きにした芹川京介と会いたいと思うかどうか」
……副社長という肩書きをなしにして?
私の嘘もなかったことに?
彼の優しいリードや手の温もり、交わした会話を思い返す。
自然と高鳴っていく鼓動。
呼吸も浅くなる。
「どう? もう会いたくない?」
亜樹は小首を傾げて私を見た。
息苦しさが全てを物語っていた。
胸が圧迫されるような感覚をどう処理したらいいのかわからない。