溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
考えてなんかいられない。
無難な回答を選ぶだけで精一杯だった。
「残念、ハズレ」
得意気な様子で言うと、副社長は「全部だよ」と不意を突いて私を引き寄せた。
その腕の中にすっぽりと収まる。
そうされて初めて、彼の心臓も私同様に早鐘を打っているのが伝わってきた。
「俺と付き合ってくれないかな……ナオミ」
幻聴じゃないかと思った。
それ以前に、これは全部夢なんじゃないか。
今まで地味に生きてきた私が、副社長のような人から言われるセリフじゃない。
でも、夢なら覚めないでほしかった。
「聞こえてる?」
彼が私の耳元に唇を寄せる。
「……どうして私なんですか?」
かろうじて言葉にする。
素直な疑問だった。
いくら普段の私じゃないとはいえ、ナオミとして会ったのは今日で二回目。
私は何年も前から副社長のことを知っているが、たったの二日でどうしてという疑問が強かった。