溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
「うちでも、ちらほらそんな話があがってるの」
「いつの間に彼氏作ったの?」
「やだなぁ、そんなのいないよ。お見合いってこと」
そうか。
亜樹は家柄がいいから、それなりの相手を選ぶ必要があるのだ。
「でも、勝手に相手を決められて嫌じゃないの?」
「私、結婚に恋愛の必要性を感じないから。生理的に受け付けないような相手じゃ嫌だけど、優雅に楽しく暮らしていければいいの」
普段から特定の彼氏を作らず、いろんな男性と遊んできた亜樹らしい。
「まぁ、それが副社長みたいに三拍子揃った人ならなおよし、ってところかな」
亜樹の中で、結婚の条件は経済力が最重要項目みたいだ。
私はやっぱり、好きな人と結婚できるのが一番だ。
極貧は困るが、ふたりで働けばそれなりに暮らしていけるだろう。
……って、相手もいないくせに。
そこでふと浮かんだ副社長の顔を払いのけるように頭を振る。
その拍子に眼鏡がずり落ちた。