溺愛副社長と社外限定!?ヒミツ恋愛
亜樹は、気持ち悪い虫でも見るような目つきだった。
そういえば、眉毛を手入れしたのは一ヶ月も前だ。
それも自分でやったわけじゃない。
美容院へ行ったついでに、美容師さんが見かねてやってくれたのだ。
結局すぐにメイクに入ることができず、肌の手入れから必要になってしまった。
亜樹によって眉をカットされ、顔の産毛も剃られ、念入りにパックまで施される。
洒落っ気のないショートボブはヘアアイロンで変化をつけたニュアンスボブに。
もちろん、顔はばっちりメイク。
亜樹に指示されて買ってきたコンタクトレンズは久しぶりすぎて違和感しかないが、眼鏡のわずらわしさから解放された清々しさはあった。
肝心のドレスは、大人しめのベージュ。
ケープ風の変形スリーブが施された膝丈のワンピースだった。
どんな派手なドレスを着させられるのかと不安だったが、きっと亜樹も私の好みを尊重してくれたのだろう。
首には長めのホワイトパール。
すべて亜樹からの借り物だ。
「ほら、どう?」
姿見の鏡の前で、亜樹が私の背後から顔をちょこんと覗かせる。
ちょっとした緊張の中おそるおそる目線を上げていき、鏡に映る自分を見た。
……嘘。これが私……?