拾われた猫。Ⅱ



「菊さんは王家の遠縁に当たる方だ。

女王との交流もある。

つまり、俺たちが警護する理由もそこにある」



トシの説明に果たして何人が納得したのか。



部屋には不穏な空気が流れていた。



「ちっ…、あの女がいちゃ、左之に話もかけられねぇ」



新八はイライラしながら、軽く睨みつけていた。


確かに、彼女がベッタリと彼にくっついている事で総司以外は誰も近づこうとしなかった。



トシ自体も納得していないようだった。



左之に視線を移すと、彼女の必死な問いかけに見向きもしていない。


冷たく切り返すだけで、目を見ようともしなかった。




あんな左之は初めて見る。




「左之さんが誰かに対してあんなふうになんの、雨は見たことねぇよな」



気を遣ってか、平助は周りに聞こえないように話しかけてくる。



「左之さんも元はいい所の出なんだよ。

でもそこに居られなくなったのは菊さんのせいでもあるからなぁ」



ご飯をかきこんだ平助の目はいつもより暗く見えた。



怒っているような、落ち込んでいるような、諦めたような。


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