拾われた猫。Ⅱ
斎藤一が事情を説明して、今度は3人で屯所内を探し始める。
だが、その姿は一向に見えない。
他の幹部たちも不審に思い始めたのか、総動員で探し始めた。
幹部邸、隊士邸、そのどちらにも姿は見えず、急遽大広間で会議が開かれることとなった。
「原田」
土方歳三の声に振り返る。
「菊さんも一応呼んでこい。
……これは勘だが、あの人が絡んでいないとは限らない」
原田左之助は一瞬目を見開いたが、自分に執着心のある彼女のことだ。
有り得ないとは言えないと考える。
「分かった」
彼の言葉に頷いて、菊を探し始める。
彼女はもう部屋に帰っていたようで、簡単に見つかった。
「屯所内が騒がしいですけれど、何ですの?」
部屋で編み物をしていたようだった。
彼女に大広間に来るように言われたことを話して、大広間に連れていく。