拾われた猫。Ⅱ
「僕が行くよ」
おもむろに立ち上がる彼に視線が集まる。
「総司、ただでさえお前は新選組の中でも有名なんだ。
何があるか分かんねぇのに出せねぇ」
威圧するような声は彼に効果は無かった。
大広間の扉を開く彼の手は止まらない。
「…俺も行こう」
同じく立ち上がったのは斎藤一だった。
それと同じように原田左之助が立ち上がる。
「左之助様!
貴方まで行くことないじゃない!
そもそも、あの女は自分から出ていったんでしょ…?
荷物だって部屋には無いじゃない!!」
声を張り上げる彼女に、部屋の中が静まり返る。
俯く一同の中で、ただ一人だけ彼女に視線を移して目を見張っていた。
「俺は…何も言ってねぇよ。
何であいつの部屋の荷物が無くなってることを知ってるんだ?」
震える声は力強い声となりながら、彼女を追い詰める。