拾われた猫。Ⅱ
「翔くん、それ以上雨ちゃんにくっついてると斬っちゃうよ?」
笑いながら殺気立って翔を睨みつけている総司。
翔は青くなりながら、バッと勢いよく手を離した。
「沖田さん、恐ろしいっすよ」
「僕は君の方が恐ろしいよ」
片方は恐れながら、片方は笑いながら会話していた。
翔が悪いと思うけど、少し可哀想に思えた。
そうは思っても、助け舟は出してあげない。
いつもの調子ならこの状況を宥めるのは左之だった。
ふと、左之を見るとボーッと私たちを見ていた。
いや、私を見ていた。
私と目が合って我に返ったのか、2人を宥め始める。
「おい、道の真ん中で落ち着けよ」
いつもの呆れ顔に少しの違和感を感じる。