悠久のシャングリラ


クイナはこの状況を楽しみように、
面の奥の瞳を細めた……気がした。


「またきみたちの人数分質問に答えて
あげるよ。 知りたいことが多いだろう?」


数秒考えた後、
ボクが初めに口を開いた。

罠の可能性も考えなかったわけじゃない、
けど柄にもなく信じてみようと思ったから。


……だから自然に口が動いていた、
と言った方が正しいのだろう。



「百合はーー咲夢梨は、
自分が館の主だって知ってたのか?」

「『いいえ』だよ。 彼女もきみたち同様
記憶をなくしていたからね」


「オレたちがここに来た理由は……?」


伏せ目がちに聞いたのは、鈴蘭だ。

< 230 / 306 >

この作品をシェア

pagetop