松田先生オシエテ.

先生は目を丸くした。
あたし、変な事言ってないけど。


「木下?友達ってなー、自然に出来んだよ。」



自然にできるもの。



「それ、ネットにも書いてありました」



「おまっ、調べたのか?くくっっ」



は?調べたらいけないの?
あたしが顔をしかめていたら
松田先生は気付いて笑うのをやめた


「わりー。そっ、自然に出来んだよ。友達って、作るものじゃねぇ。気付いたら、隣にいるんだ」


先生、
まだ取り戻せる?
楽しい、って思えるようになる?


「話せるなら、さっきも言ったとおり
一歩前進だ。だからもう少し頑張れ」



「はい、ありがとうございました。」



あたしは準備室を後にした。
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