お前のこと、誰にも渡さないって決めた。

「うーん……特になにも考えてなかったから、翔太くんにお任せしようかな」



思案した末にそう言うと、翔太くんはじゃあ、と少し先の教室を指差した。




「クレープとかどう?甘いの好きでしょ」


クレープ…!?



「好きっ!!」




勢いよく言ったあとで、恥ずかしくなる。


うわ、甘いもの好きだけど、勢い良すぎたかな……気をつけないと。




そう思いながら翔太くんの顔を見上げると、なぜか顔を真っ赤にさせて、手のひらでパタパタと扇いでいた。




「………“好き” の破壊力ハンパねー……」




翔太くんがなにか呟いたようにも見えたけど、聞き取れなくて。




「どうしたの?」



と首をかしげたけれど、



「ううん、なんでもない。 じゃ、クレープ食べよっか!」



そう言って翔太くんは歩き出した。


………うまくはぐらかされたような気がするのは気のせいかな。




まぁでも、そんなに大したことじゃないよね!


と自分の中で納得して、私も歩き出す。





クレープかぁ……

いちごは絶対に美味しいし、チョコバナナも外せない!!



何味にしようかなぁ、なんて呑気なことを考えながら翔太くんの後を追った。




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