エリート御曹司とお見合い恋愛!?
「特別な女性?」
対する倉木さんは、誤魔化すわけでもなく、本当に分からない、という顔で首を傾げている。おかげで私は言うか言わないか迷って、おずおずと言葉を口にした。
「さっき、少し電話を聞いちゃったんです、ごめんなさい。来週の水曜日、別の女性と約束があるんですよね」
「ああ。でも、なんで特別なの?」
やっぱり納得しきれていない倉木さんに私は、言わないでおこうと思っていたことを指摘をしてしまう。
「だって倉木さん、その女性のこと名前で呼んでたじゃないですか」
消え入りそうな声で訴えると、しばらく沈黙が我々を包んだ。こんなこと言う資格なんて私にはない。プライベートには口を出さない、って約束だったのに。ま
た気を悪くさせてしまうかも、と不安に思っていると、突然、目の前の倉木さんが吹き出したので、これには面食らった。
「な、なんで」
笑うんですか、というのは声にならない。倉木さんは喉を鳴らして笑っているが、私にはまったく意味が分からなかった。
やっぱり言うべきではなかった、と思って俯いていると、ごめん、ごめん、と笑いを抑えた倉木さんが声をかけてきた。
「そっか、そうだよね。恵美でしょ?」
確認するように言われて、私はなんとも言えない気持ちになった。表情で悟ったのか、倉木さんが笑いを噛み殺しながら続ける。
「彼女は同僚で恵美圭子(けいこ)。恵美って言うのは珍しいけど苗字だよ」
「苗、字?」
間抜けな顔で訊き返す。まさか恵美、と聞いて苗字だとは思いもしなかったから。
対する倉木さんは、誤魔化すわけでもなく、本当に分からない、という顔で首を傾げている。おかげで私は言うか言わないか迷って、おずおずと言葉を口にした。
「さっき、少し電話を聞いちゃったんです、ごめんなさい。来週の水曜日、別の女性と約束があるんですよね」
「ああ。でも、なんで特別なの?」
やっぱり納得しきれていない倉木さんに私は、言わないでおこうと思っていたことを指摘をしてしまう。
「だって倉木さん、その女性のこと名前で呼んでたじゃないですか」
消え入りそうな声で訴えると、しばらく沈黙が我々を包んだ。こんなこと言う資格なんて私にはない。プライベートには口を出さない、って約束だったのに。ま
た気を悪くさせてしまうかも、と不安に思っていると、突然、目の前の倉木さんが吹き出したので、これには面食らった。
「な、なんで」
笑うんですか、というのは声にならない。倉木さんは喉を鳴らして笑っているが、私にはまったく意味が分からなかった。
やっぱり言うべきではなかった、と思って俯いていると、ごめん、ごめん、と笑いを抑えた倉木さんが声をかけてきた。
「そっか、そうだよね。恵美でしょ?」
確認するように言われて、私はなんとも言えない気持ちになった。表情で悟ったのか、倉木さんが笑いを噛み殺しながら続ける。
「彼女は同僚で恵美圭子(けいこ)。恵美って言うのは珍しいけど苗字だよ」
「苗、字?」
間抜けな顔で訊き返す。まさか恵美、と聞いて苗字だとは思いもしなかったから。