エリート御曹司とお見合い恋愛!?
「ちなみにさ、美緒ちゃんと倉木ってどんな関係?」
グラスを拭きながら、さらりと口にされた質問に私は、固まってしまった。唾液をごくりと音を立てて飲み込む。すると宮川さんは眉尻を下げて困った顔をした。
「ごめん、ごめん。普段はこんなこと訊かないんだけどね。倉木が女の子と来るのは珍しいことじゃないし。でも、美緒ちゃんに対しては特別というか、名前で呼んでるから」
「それは、その……」
私は返答に困った。付き合ってる、といえばそうなのかもしれないが、それももう終わりだ。事情を話すのも憚れて、私は言葉を懸命に選んだ。
「倉木さんには、すごくお世話になっていて。その仕事の延長みたいなもので連れてきてもらったんです。……だから、倉木さんとここに来るのは、きっともうないかもしれないんですけど」
私はまだ半分ほど中身の入ったグラスを握りしめる。最後の発言は自分に言い聞かせるためでもあった。次に倉木さんがここに来るときは、私ではない別の女性を連れているだろう。
「へー。倉木の片思いなんだ」
それなのに、なにをどう思ったのか、宮川さんはあっけらかんと返してきたので、私は目を剥いた。
「な、なんでそうなるんですか! 違いますよ、そんなんじゃないです!」
倉木さんの名誉のためにも変な誤解を与えるわけにはいかない。私は必死になって否定したけれど、宮川さんはおかしそうに笑うだけだった。次々と拭き終えたグラスを並べていく。
グラスを拭きながら、さらりと口にされた質問に私は、固まってしまった。唾液をごくりと音を立てて飲み込む。すると宮川さんは眉尻を下げて困った顔をした。
「ごめん、ごめん。普段はこんなこと訊かないんだけどね。倉木が女の子と来るのは珍しいことじゃないし。でも、美緒ちゃんに対しては特別というか、名前で呼んでるから」
「それは、その……」
私は返答に困った。付き合ってる、といえばそうなのかもしれないが、それももう終わりだ。事情を話すのも憚れて、私は言葉を懸命に選んだ。
「倉木さんには、すごくお世話になっていて。その仕事の延長みたいなもので連れてきてもらったんです。……だから、倉木さんとここに来るのは、きっともうないかもしれないんですけど」
私はまだ半分ほど中身の入ったグラスを握りしめる。最後の発言は自分に言い聞かせるためでもあった。次に倉木さんがここに来るときは、私ではない別の女性を連れているだろう。
「へー。倉木の片思いなんだ」
それなのに、なにをどう思ったのか、宮川さんはあっけらかんと返してきたので、私は目を剥いた。
「な、なんでそうなるんですか! 違いますよ、そんなんじゃないです!」
倉木さんの名誉のためにも変な誤解を与えるわけにはいかない。私は必死になって否定したけれど、宮川さんはおかしそうに笑うだけだった。次々と拭き終えたグラスを並べていく。