未知の世界5
「で?どういうことなんだ?」
そのまま寝た姿勢で、上着を脱がされ、背中を丸出しにされたまま、後ろの幸治さんに聞かれる。
『実は、そのりさちゃんの病室で…、点滴台が倒れて来て、私の背中に当たってしまって。』
なぜ点滴台が倒れたのか、続けて説明した。
こればかりは仕方ないことだし、幸治さんなら分かってくれるよね?
と返事を待っていると。
「はぁ、点滴台が倒れたことは仕方のないことだけどなぁ。
早くそれを言わなきゃダメだろ?」
う…。
「仕事中の怪我や病気は、労災の対象になるんだぞ。早く言わなきゃダメだろ?
前に患者が屋上から落ちた時も、この間の肺炎も、労災の手続きしただろ?あれと一緒で、詳しくすぐに報告しなくちゃいけないんだぞ。」
そうだった…。そこまで頭が回ってなかった。
『ごめんなさい…。そんなにひどいことになってるなんて思ってもなくて。それよりも彼女のことしか頭になくて…。』
言い訳したら余計に怒られると思ったけど、本当のことだから話さないと。
「かなは考え始めたらそれしか見えないから、これから心配だよ。まぁ、それがかなのいいところだけどな。」
褒められた?
それもそれで反応に困るけど。
「で、今はどのくらい痛い?」
『痛みはそんなにありません。だから、こんな痣になってるとは思ってもなかった…。』
幸治さんいわく、右肩から左腰まで、一筋の赤紫の痣ができてるようで、見たら相当痛そうな傷だとか。
そろそろ服を…と思い、服のありそうなところに手を伸ばすと。
腕を幸治さんに取られたと思ったら…