未知の世界5

休憩所の自販機前の机に座る。







「ふぅ〜。」








また思い出してしまった…。






どっと疲れが出て立ち上がることができない。







まだ館長の顔がボヤけてるだけいいんだけどね。








と、椅子に座っていると、









「どうした?大丈夫か?」









振り向くと、石川先生がいた。









『はいっ、大丈夫です。』









咄嗟に今までの疲れがバレないようにと返事をする。







「さっきの写真、昔のか?結構スレてたな。」







私の前の席に座る。









『あの頃はまだ打ち解けてた方で…。』








「それよりも前が、いろいろな武勇伝を起こした時期か?」







軽く笑いながらいう。








『はい…、かなりの武勇伝を……。』








後からみえた石川先生ですら知っている、私の数々の出来事。
しょうがないか…。







「みんな心配してたぞ。新しいあの患者が来てから。」








石川先生は私が施設育ちで、何が過去にあったのか知らないと思う…。









『そうみたいですね。








私……、施設で育ったんです。








だから、その…心配なのかもしれません…?』








同じ施設育ちだからといって心配なんてないと思うけど、今は誤魔化すことよりも、この疲れがバレないようにすることが大切だよね。








「今日はカルテ仕上げたら吸入して帰れよ。」









『はい。』







バレたかな…。
でも、吸入はちゃんとしておこう。









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