未知の世界5

「一つ聞いてもいいかな?」






『ん?何を?』







不思議そうな顔のりさちゃん。






「ここに来た頃、なんで施設に帰りたいって言ったのかな?今じゃこんなに治療に向き合ってるのに。」










へへ、笑ったりさちゃんはこう話した。








『だってさ、18歳で私たち出てか行かないといけないんだよ。だから入院なんてしてられないし、高校卒業して就職していかないといけないしね。






里親なんてもう無理な話しだしさ。』









と話した後に、








『あ、でもね。私はあの施設でまさ兄たたちと働けるかもしれないの。今日にでも館長さんが来て今後のことを話し合うんだけどね。』








と続けた。







館長…、まさか違うよね。









だって警察に捕まってるもん。







今のりさちゃんのいる施設の館長とは絶対に違うことくらい分かっているけど、もしかしたら…と思ってしまう自分がいた。






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