俺様社長と極甘オフィス
「藤野も来るだろ?」
「いえ、さすがにそれは」
当たり前のように訊いてきた社長に私は言葉を濁す。さすがにこれはプライベートな問題で、秘書とはいえ私まで行くのはなんだか違う気がした。しかし社長は遠慮なく私の手を取る。
「いいから。俺になにかあったら、困るだろ?」
「そりゃ、困りますけど」
かといって、なにかあった場合、私で役に立てるかどうかも微妙だが。躊躇っている私の背中を押すように田中さんが声をかけてくる。
「いいじゃないか。エレベーターを開けたのはななちゃんなんだから。京一くん、ななちゃんに感謝しないといけないよ」
「ええ、本当です。おかげで彼女を手放せそうにありませんよ」
臆面もなくそんなことを言えてしまうのは、さすが社長である。でも秘書としてそんなふうに思ってもらえるのは有り難いし、役に立てたのはやはり嬉しい。
そうして我々はふたりでエレベーターに乗り込み、五十二階へ行くことにした。
いつも乗っているエレベーターよりも幾分も狭く、外の景色を見えることもないので、とんでもない閉塞感だ。途中で止まることもないので、今、どこらへんなのかも分からない。
社長は先ほどからなにも言わない。緊張しているのが伝わってきて、私もなにも言わなかった。私も一緒に来てよかったんだろうか、そんなことを思っているとエレベーターが五十二階へ辿りついたのを知らせた。
ドアがゆっくり開くので、無意識に唾液を飲み込む。社長の後に続きエレベーターを降りると、そこには――。
「いえ、さすがにそれは」
当たり前のように訊いてきた社長に私は言葉を濁す。さすがにこれはプライベートな問題で、秘書とはいえ私まで行くのはなんだか違う気がした。しかし社長は遠慮なく私の手を取る。
「いいから。俺になにかあったら、困るだろ?」
「そりゃ、困りますけど」
かといって、なにかあった場合、私で役に立てるかどうかも微妙だが。躊躇っている私の背中を押すように田中さんが声をかけてくる。
「いいじゃないか。エレベーターを開けたのはななちゃんなんだから。京一くん、ななちゃんに感謝しないといけないよ」
「ええ、本当です。おかげで彼女を手放せそうにありませんよ」
臆面もなくそんなことを言えてしまうのは、さすが社長である。でも秘書としてそんなふうに思ってもらえるのは有り難いし、役に立てたのはやはり嬉しい。
そうして我々はふたりでエレベーターに乗り込み、五十二階へ行くことにした。
いつも乗っているエレベーターよりも幾分も狭く、外の景色を見えることもないので、とんでもない閉塞感だ。途中で止まることもないので、今、どこらへんなのかも分からない。
社長は先ほどからなにも言わない。緊張しているのが伝わってきて、私もなにも言わなかった。私も一緒に来てよかったんだろうか、そんなことを思っているとエレベーターが五十二階へ辿りついたのを知らせた。
ドアがゆっくり開くので、無意識に唾液を飲み込む。社長の後に続きエレベーターを降りると、そこには――。