冷徹ドクター 秘密の独占愛


自宅までの道案内をして無事に住まいに到着すると、少し時間がかかるかもしれないと伝えて車を降りた。

二日ぶりに戻った部屋は、私がしばらく家を空けるなんてこと知らないみたいにいつも通りの生活感を漂わせていた。


こんなことになるなんてわかっていたら、荷造りくらいしておけたけど、それはどうしたって無理だった話。

ストーカー被害に遭うことも、それがきっかけで律己先生のところでお世話になることも、一昨日の私は知るはずもなかったのだから。


何日か分の衣類を見繕い、生活するのに必要な物を次々と旅行用のボストンバッグに詰め込む。

荷物の準備がある程度終わり、確認のために部屋の中をぐるりと見て歩いていた時、そういえば一昨日、洗濯物を外に干して出掛けたことを思い出し窓を開けた。

干しっぱなしになっているすっかり乾いた衣類を取り込む。

一つずつピンチから外しながら、あれ?と違和感を覚えた。

その異変に“まさか”という思いを抱き、部屋の中に飛び込んでいた。

< 166 / 278 >

この作品をシェア

pagetop