冷徹ドクター 秘密の独占愛
出来上がった夕飯を並べ終え、律己先生を呼びに部屋に向かおうとした時、ちょうど律己先生が部屋から出てきた。
「あっ、できました」
「すまないな、任せてしまって」
「いえ。全然大丈夫です!」
スーツの上着を脱いだ律己先生は、ブルーのシャツに同色のストライプのネクタイを締めている。
用意したテーブルの前までやってくると、その上を見るなり珍しくクスッと笑った。
「あ……ちょっと遊んでみました」
ワンプレートにした夕飯は、脇にサラダと真ん中にオムライスが載っている。
そのオムライスの上に、ケチャップで描いた目と口。
そのニコちゃんを見て、律己先生が笑ったのはすぐにわかった。
「器用なもんだな」
「えっ、そうですか? 先生には負けますよ」
そう言ってみると、律己先生は不思議そうに私の顔を見る。
「俺はケチャップで絵は描けないぞ」
「描けますよ。あんな繊細な治療できるんですから」